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猫は人の言葉を覚える?単語と画像を結びつけた実験

猫は人の言葉を覚える?単語と画像を結びつけた実験

この記事の要点

  • 猫は意味のない単語と画像の組み合わせを、9秒×2回程度の提示で結びつけたと報告されています。
  • 組み合わせが入れ替わった条件で注視時間が伸びたことが、学習の証拠とされました。
  • 報酬も訓練もない状況で成立した点が、この結果の重要な特徴です。
  • 単語と対象の連合が成立することと、単語の意味を理解することは同じではありません。

犬が単語を覚えることはよく知られています。では猫はどうか。2024年、家庭猫が単語と画像の対応を短時間で形成することを示す論文が発表されました。

実験は「見つめる時間」で学習を測る

Takagiほか(2024)は、意味を持たない造語と、見たことのない図形アニメーションを組み合わせて猫に提示しました。1回の提示は9秒程度です。同じ組み合わせを繰り返すと、猫の注視時間は次第に短くなります。

その後、半数の試行で組み合わせを入れ替えます。単語Aに図形Bが対応する条件です。すると猫は画面を長く見つめました。入れ替えていない条件では、そうした伸びは見られません。予想と違う組み合わせに気づいた、という解釈になります。

訓練も報酬もない点が重要

この手続きには、おやつも褒め言葉も、正解を教える手続きもありません。猫はただ画面を見ていただけです。それでも対応が成立したことは、猫が受動的に音と映像の共起を拾っていることを示します。

同じ枠組みは人間の乳児研究で使われてきたもので、著者らは14か月児を対象にした先行研究と比較しています。学習の速さという点で、猫の成績は乳児と比べて遜色のない水準でした。

猫はどれくらいの語を知っているのか

語彙数を測った研究はまだありません。分かっているのは、自分の名前をほかの語から識別すること(猫は自分の名前を理解している?)、飼い主の声を他人の声から聞き分けること、そして今回のように新しい語と対象を素早く結びつける仕組みがあることです。

犬のボーダーコリーで報告されているような数百語規模の語彙は、猫では確認されていません。ただし「確認されていない」は「存在しない」ではなく、猫を対象にした研究の絶対数が少ないという事情も反映しています。

家庭で試せること

第一に、語を場面と一対一で結びつけること。ごはんのときだけ「ごはん」と言い、遊びのときだけ「あそぼ」と言う。語が複数の場面に散ると、予測子としての価値が下がります。

第二に、猫向けの話し方を使うこと。猫は飼い主の高めでゆっくりした語りかけに選択的に反応します(猫なで声は届いている?)。第三に、語の直後に必ず出来事を起こすこと。予告として機能して初めて、語は学習されます。

連合と意味は違う

注意したいのは、この実験が示したのが「連合の形成」であることです。単語がその対象を指し示す記号だと猫が理解しているかは、この手続きでは分かりません。人間の語彙は、記号を組み合わせて新しい意味を作れる点で質的に異なります。

猫の認知を扱う研究がどこまで踏み込めているかは、猫のIQは測れる?で全体像をまとめています。個別の実験の限界を押さえたうえで読むのが、猫の知能記事との健全な付き合い方です。

人の言語能力とIQ

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よくある質問

猫は人の言葉を理解していますか?

単語と対象を結びつける学習は確認されています。2024年の実験では、猫が単語と画像の対応を短時間で覚えたことが示されました。ただし意味の理解が証明されたわけではありません。

猫が言葉を覚えるのにどれくらいかかりますか?

実験では9秒の提示を2回程度で対応が成立しました。日常でも、繰り返し同じ場面で使われる語ほど早く結びつくと考えられます。

猫に話しかける意味はありますか?

あります。猫は飼い主の猫向けの話し方に選択的に反応することが示されており、一定の語を一定の場面で使えば、その語は予告として機能します。

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編集・免責事項

ねこIQ編集部

本記事はねこIQ編集部が、動物認知・行動・獣医学に関する査読研究を参照して執筆・編集しています。研究で直接測定した結果と解釈を分け、対象数、課題との相性、参加意欲などの限界を可能な範囲で明示します。

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